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台湾のゴミ出し|ゴミ置き場がないから収集車を待って放り込む

台湾の日常・家族

こんにちは、台湾のゆっこです。

私の自宅は住人専用のゴミ置き場があるマンションなので、いつでもゴミが出せます。そんな、何でもないようなことが幸せだと思った、台湾のゴミ出し体験をシェアします。

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台湾のゴミ捨て方法

台湾と日本の大きな違いのひとつに、ゴミ置き場がないことが挙げられます。歩道や公園、夜市では日本よりゴミ箱の設置数が多いと感じます。しかし、台湾には家庭ゴミを収集場所に置いておいたら、収集車が回収してくれるというシステムがありません。

では、どうするのか?

決まった曜日の決まった時間、決まった場所に来る収集車を待って、自分でゴミを放り込みます。

台湾在住じゃない方は旅行で台湾に来る機会があったら、夕方から夜にかけて少し注意して耳を澄ましてみてください。どこからともなく、”エリーゼのために”や”乙女の祈り”が聞こえてくると思います。ゴミ収集車がこのどこか懐かしくて、ちょっと切ないメロディーを流しながら町を回ります。

そして、音が近づいてくると人々はゴミ袋を持って外に出ていくのです。旅行中にそんな光景に出くわしたら、自分の国とは違う台湾の人たちの日常生活を垣間見れて、楽しいかも知れません。

興味が沸いたので、少し台湾のゴミ事情について調べてみると、台湾は世界でゴミの回収率がトップクラスであることがわかりました。アメリカの科学総合誌『Smithsonian(スミソニアン)』でも、「台湾のゴミ回収の成果」として今年(2019年)の初めに紹介されたそうです。その雑誌は知りませんが、研究者が注目に値すると評価しているのは確かです。(このことをマルコスに伝えたところ、数字の信ぴょう性は怪しいもんだと言っていましたが・・・)

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台北市のゴミの分類

日本も地域によってゴミの分類が厳しかったりしますが、台北市もゴミの分類が細かく決められていて、罰金まであります。

資源ゴミ

資源ごみは平たいゴミ立体のゴミという分類で、回収日も異なります。形で分類とは面白いです。

  • 平たいゴミ:平たくなる衣類や紙、ビニール袋(月、金)
  • 立体のゴミ:平たくならない瓶、缶、ペットボトル、弁当容器、パソコンなどの家電、タイヤ(火、木、土)

わりと大きいものまで無料で回収してくれるのは嬉しいです。

一般ゴミ

一般ゴミは、水曜、日曜を除く週5日、収集されます。キロ数が書かれた認証シールが貼られた、有料の青い専用ゴミ袋に入れて出します。大きさは3L~120Lまで7種類あります。ちなみに5Lだと20枚で36元(130円くらい)です。

大きな袋パンパンにゴミを詰めて引きずっている女性を見たことがあります。底に空いた穴からゴミが出ないか気になっちゃいました。

台北市指定の一般ゴミ専用ゴミ袋 (5kg用)

コンビニ、スーパーなどでレジ袋兼ゴミ袋になる袋も販売しています。3,6,14Lの3種類です。台湾はレジ袋有料のことが多いので、ついでにゴミ袋にもできる台北市のこの仕組み、いいですね。この袋にはキラキラした認証シールが貼られています。

台北市のレジ袋兼ゴミ袋

生ゴミ

そして、最も驚いたのは、生ゴミも分類されていること。生ゴミは養豚用堆肥用に分けて回収されます。

  • 養豚用:家では不要になった残飯で加熱すれば豚の餌になるもの
  • 堆肥用:果物の皮、食材の殻、骨、コーヒーや茶の出がらし、豚の餌にならない腐敗した食材

豚が食べられるか食べられないかで分類とは、斬新!食べ残しや古くなった食材を捨てるしかなかった日本に比べて、家庭でもレストランでも生ゴミが無駄にならないこの方法は素晴らしいと思いました。そして、生ゴミに一般ゴミなど他のものを混ぜてしまうと、罰金1200~6000元(4,300~21,600円くらい)が課されるようです。

粗大ゴミ

大型家電や家具、自転車など、最大サイズの専用ゴミ袋に入らない大きなゴミは、事前に各地区に電話をかけて日時を決めれば、無料で捨てられるようです。

ゴミ分類の詳細はこちら

イラストで分かりやすく分別を説明している、臺北市政府環境保護局のリーフレットです。

詳細は台北市政府外国人ガイドブックで4ヶ国語(日、中、韓、英)で確認できます。日本語なら142ページあたりです。必要&興味のある方はこちらでチェックしてください。

ゴミ捨て体験 in 台北

さて、このたび私もこの台湾流ゴミ捨てを体験することになりました。というのも、台北で宿を経営しているオーナーが不在の間、泊まり込みで留守番をすることになったからです。

月曜、火曜と連続で、さっそくマルコスと一緒にゴミ捨てをしました。マルコスは台湾人だから経験があるでしょうが、私は初めての放り込みゴミ捨てに興味津々です。台湾ドラマで見たことがあるやつだ!と妙にテンションがあがります。走り去って行くトラックの後ろを「待ってよー!」と追いかけながら、ゴミを放り込むシーンを思い出します。

宿のオーナーに前もって聞いていたゴミ捨て時間は、17:10, 20:05, 21:40 の3回です。場所は近所ですが全て異なります。

月曜、20:05を逃した私達は、21:40の収集場所に向かいました。収集場所に近づくと、近所の人たちがゴミを持って待機していたので、すぐに分かりました。

ほどなく、白いトラック割と時間通りに所定の場所にきちんと来てくれました。時間を守ってる!(驚き!)

これは資源ゴミ生ゴミ収集車です。清掃員たちは、現場に到着するや否や、大きな青いバケツと赤いバケツを並べます。

この2色のバケツが生ゴミの分類用です。養豚用と堆肥用の生ゴミを自分でバケツに入れます。

缶、瓶などの資源ゴミはビニール袋に入ったまま清掃員に渡します。袋の外からチェックをされて、OKならそのまま引き取ってくれます。

結構きちんとチェックしている印象でした。私たちの場合は、宿泊客が出した瓶、缶、ペットボトルが一緒に入った袋を渡しました。清掃員はチェックしてうなずいてそのままトラックに放り込んでいました。そこの仕分けは必要ないようです。

白いトラックが去っていくと、今度は先ほどよりやや大きめの黄色いトラックがやってきました。このトラックは一般ゴミ収集車です。

凄い勢いで青い袋を持った住民がトラックの後部に押し寄せます。

そして、次々と青い袋を自分で放り込みます。(これをドラマで観たのか!)

月曜は青い袋のルールを知らなかったので、何でもない袋に入れたまま渡したら、清掃員に拒否されました

持って帰るのもなんだか、と思ったので、近くにいた大きい青い袋の女性2人組に一緒に捨ててもらえないか頼んだら、快く引き受けてもらえました。親切な人たちで助かりました。大きい袋だから2人で来たようです。ヨイショと2人で持ち上げて捨てていました。

火曜日はバッチリ青い袋に入れて放り込みました!宿に帰ってよく見たら、きちんと青い袋が用意されていました。知らないと視界に入ってもスルーしちゃうものですね。

オーナーが帰ってくるまで、あと2回、ゴミ捨てのチャンスがあります。束の間の台湾流ゴミ捨てを楽しもうと思います。でもこれ、雨だと大変だよな…どうか降りませんように。

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