こんにちは、台湾のゆっこです。
台湾には政府が運営する子育て支援センター「親子館」という無料で子どもを遊ばせられる施設が各地にあります。
特に北部は数が多くて、各地域に一か所は親子館があると親子館の老師(先生)から聞きました。
普段は自宅から徒歩圏内の親子館に太郎を連れて行くことが多いのですが、マルコスと予定が合うときは車で少し離れた親子館へも遊びに行きます。
先日、その少し離れた親子館で、日本の絵本の読み聞かせをしてきました。
今日はそんな私の初体験のお話です。
親子館は政府運営とはいえ、それぞれに特徴があります。
広さも違えば、置いてあるオモチャも老師(先生)の雰囲気も違うし、イベントもそれぞれに特色があります。
私が絵本を読んだ親子館は、老師たちがとてもフレンドリー。
イベントも創意工夫を凝らして、自分たちも楽しみつつ、全力で子どもたちを楽しませようとしているのがこちらにも伝わってきます。
その親子館が日本語の絵本を譲り受けたそうで、自分たちには読めないから、代わりに読み聞かせをして欲しいと頼まれました。
依頼は絵本の表紙の写真と共にLINEで送られてきました。
私は全く知らない絵本でしたが、
「読み聞かせなんて初体験!なんだか面白そう!」
と思い引き受けることにしました。
それに日本人が少ないエリアで、私に声をかけて頼ってくれたことも嬉しかったのです。
後日、絵本を受け取りに親子館へ行きました。
実際に絵本を開いてみると、私が想像していたよりも絵が細かくて文字も多めで、日本語で読んだだけでは伝わらないだろうという内容でした。
当初は絵本だから絵を見せればジェスチャーと日本語だけでいけるだろうと思っていたのですが、日本語と中国語を交互に話す必要がありそうです。
思っていたより、ちょいと大変そう~。
ブランコって中国語でなんていうの?
コンサートは?
と己の語彙力のなさに直面し、これは勉強が必要ではないかと仕事スイッチが入りました。
親子館からは子どもたちが飽きてしまうから、10~15分でお願いしますと言われました。
日本語だけでも文字が多くて、測ってみると時間ギリギリになりそうだったので、楽しい部分や主要な部分をピックアップして読むことにしました。
そして、その日本語を子供たちにも分かるように、なるべくシンプルな言いまわしの中国語に訳していきます。
いえ、恰好をつけました。
私が覚えられるような簡単でシンプルな言いまわしの中国語訳をマルコスに相談しながら考えていきました。
そして、スマホにもメモをしていきます。(カンペ準備)
太郎に邪魔されつつも何となく自主練をして、リハーサルと称して前日の夜にマルコスに一度通して聞いてもらい最終チェックです。
マルコスは基本的に褒めるタイプなので、本当かどうかは分かりませんが、このときもいい感じだと言ってくれました。
なにかあったら助けるから、とも言ってくれました。
さて、当日。
忘れないようにと前日からベビーカーにかけておいた絵本と共に、少し早めに親子館へ向かいます。
聞いてくれる子どもが太郎だけだったら寂しいなぁ、と思っていたのですが、読み聞かせの5分前くらいに老師が声掛けをしてくれて、6組くらいの親子が集まってくれました。
ちなみに、太郎はこの日は絵本に全く興味を示さず、ずっと他の場所で遊んでいたので、せっかくの母の読み聞かせをひと言も聞いておりません。
マルコスは太郎を遊ばせているので、マルコスのヘルプなし確定!
でも、私にはスマホメモというカンペがあったし、むしろ太郎の邪魔が入らなかったのでマイペースに読むことができました。
ひと言ふた言でも新しい日本語を覚えてくれたら嬉しいと思い、少しだけ説明を加えたり、聞いている方が飽きないように話しかけたりもしつつ、みんなで一緒に絵本を楽しめるようにしていると、自然と自分も楽しい気分になりました。
聞いてくれている子どもも大人も老師も、絵本に興味を示してくれて、私のつたない中国語も助けてくれようとしたり頷いてくれたり、温かく見守ってくれました。
物語の最後のオチもうまく伝わって笑ってくれて、大成功!
15分くらいの短い時間でしたが、久しぶりに社会と繋がり人に貢献できた感覚があって、本当に楽しくて、また頼まれたいと思うほどでした。
私も中国語の勉強になったし、少しだけ語彙も増えて、とてもよい経験をさせていただきました。
そして、ボランティアではありますが、すてきなお礼までいただきました。
こちらの絵本です。
文字が多い!!!
私にとっては絵本と言うより小説レベルなネズミの物語。
注音記号がふってあるので読めるには読めるだろうけど、すらすらと読めるように練習してみようかな。
太郎が興味を示してくれるようになったら、読み聞かせをするのが楽しみです。
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