【台湾の文化】不思議な初詣!?安太歳と家族の服を持ち込む厄払い祭改

台湾の文化・生活

こんにちは、台湾のゆっこです。

去年の春節あたりのある日、私の生まれた時間を聞かれたり、服に判子を押してもらうから何か服を貸してと言われ、良くわからずにTシャツか何かを渡しました。

これが、初詣と厄払いが混ざったような台湾のお正月の恒例行事、「安太歳」と「祭改」でした。日本には無いの?と聞かれるほど、台湾では当たり前の行事のようです。

今年も生まれた時間を聞かれたり、服に判子を押しに行くという話が出たので、興味が湧いた私は付いて行くことにしました。今日はその様子をシェアします。

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安太歳(アンタイスイ)と祭改(ジーガイ)

安太歳とは

道教には太歳神という木星の精とされる神様がいます。この神様は君主のような立場にあり影響力が強い上に、祟り神でもあるそうです。扱いには要注意のちょっと怖い神様です。

太歳神は毎年位置を変えます。その位置はその年の十二支の方位と同じだそうで、太歳神の位置と同じ干支に生まれた人は、いわゆる厄年となります。

つまり、12年に1度、自分が年男年女となる年が厄年となるのです。

その年の干支に関わりのある干支というのもあって、これは毎年変わります。その何か関係している干支も厄年となります。

2020年は子年なので子年生まれの人、更に午年生まれの人も厄年ということで、お宮の壁に「鼠・馬」と書いてありました。

お宮の壁に貼ってあった今年の厄年の干支

実はこれ、マルコス(鼠)と私(馬)の生まれ年です。

そしてこの厄を払う儀式を「安太歳(アンタイスィ Ān tài suì) 」と言います。

祭改とは

旧正月が終わる頃に、新しい1年間の身の回りの悪を払い、運を良くするための儀式があります。これが、洋服にスタンプを押す「祭改(ジーガイ Jì gǎi)」 という儀式です。

仕事や用事で本人が参加できない場合は、家族の代表が服を持って参加すればいいとのこと。

大抵は家族の代表の1人か2人が服を抱えて参加していました。平日の昼間でも時間がある年配の方が多かったです。

今回参加した儀式は、安太歳と祭改が一緒になったものだったようです。

お宮の様子

基隆の街のごちゃごちゃとした商店街の中の、細い道を入った所に、お宮がありました。知らないと全くわからない入り口でした。

お宮の建物の前では、服を小脇に抱えた人たちが赤い服のお爺さんの前に集まっていました。

建物の中にも、赤い服を着たお爺さんがいて、その後ろに服を抱えた人たちが立っていました。

人数が多いので、内と外のグループに分けているのでしょうか。

神聖な場所なので、近くの案内の女性にまずは写真撮影の許可を得てから、儀式に参加しました。

儀式の流れ

①お供え物セット

持参した3種類のフルーツをお供えします。赤い服を来てお経を唱えている人は、師夫( シィフゥ Shīfu)と呼ばれる、仏教のお坊さんのような人です。

台湾ではとにかく、家でも外でも神様にフルーツをお供えするので、頻繁にフルーツを買います。フルーツ好きの私は、ついでに季節の新鮮なフルーツを沢山食べられて嬉しい限りです。

②家族全員の生年月日、生まれた時間を専用の紙に記入

これは係の人が行います。専用の黄色い紙に、住所、家族全員の名前と生年月日、生まれた時間、干支などを記入します。

生まれた時間が星の位置と関係しているのでしょうか、概して大雑把な台湾ですが、ここでは割りと詳しい情報が必要になるんだなという印象でした。

去年の名簿(ピンクの紙)が残っているので、干支などの内容を再度確認しながら書き写しています。

これが私たち家族の紙です。右上の数字は金額だったようで、マルコス母が660元を支払っていました。字が綺麗な人たちなのかと思いきや、そうでもなかったです。

③お宮内の神様全てのお参り

所定の本数のお線香に火をつけて、お宮内の神様を順番にお参りします。爐(線香を立てるもの)があれば、一本ずつ立てていきました。

このように爐があればお線香を立てます。

裏側の神様も全てお参りします。神様の横に無造作にダンボールが積まれていたりします。やはり大雑把。

④ここで服登場

全てお参りが終わると手元に一本だけお線香が残ります。このお線香と家族の服を持って、師父の後ろにいる他の皆さんに加わります。

師父がベルを鳴らしながら、黄色い紙に書かれた人たちの名前を読み上げています。

ベルの音が大きい上に、ずっと何か唱えているので、名前なのかお経なのかさっぱり分かりません。でも、聞き逃すまいと耳を傾けていたので、自分たちの名前のときはすぐに分かりました。

⑤筊杯(ジャオベイ jiǎo bēi)で運勢を占う

師父がひと通り全員の名前を神様に伝え終わると、再び黄色い紙の名前を読み上げ始めました。

また始まるのかい!と心の中でツッコミを入れたところ、今度は別の儀式が始まりました。

名前を読み上げられた人が、筊杯を投げていきます。

筊杯(ジャオベイ jiǎo bēi)とは

道教で使う占いの道具。赤い三日月のような形をした2つでひと組のもの。これを投げて、出た目が両方表または両方裏ならNO(NG)、表と裏ならYES(OK)となる。

名前を読み上げた後に、神様に紙を広げて見せます。対象の人は前へ出ます。

師父が筊杯を投げます。

この方は、1度目は両方同じ向きでした。

落ちている筊杯を自分で拾います。

師父が再び筊杯を投げます。筊杯はYESが出るまで何度でも投げられる、不思議な占いです。

2回目は表と裏です。分かりにくですが、片方は平らで、もう片方は丸みを帯びた形になっています。YESが出て良かったですね。

再び落ちている筊杯を自分で拾って師父に渡して終わりです。

1度でYESの方が半数以上いました。マルコス母も1度でYESが出ました。

不思議なもので、何度もNOになる人もいます。親戚にでも頼まれたのか、黄色い紙を2枚分、つまり筊杯を2回行った方がいたのですが、その方は何度もNOになっていました。

全員の筊杯が終わるまで待つので、NOが出続けると時間も掛かかります。心の中で「おばさん頑張れ!」と応援していました。

⑥服が再び登場 師父と穴通しの儀

参拝者が10元玉を3枚手に持って準備をし始めました。横を見るとマルコス母もいつの間にか30元を持ってスタンバイしています。

この30元は師父へのお布施みたいなものらしいです。黄色い紙に書いてある人数に関わらず、一律30元だそうです。

師父はコインを御札(おふだ)みたいなものから出ている紐と一緒に持って、金属のヘラでコインをカンカン叩きながらお経を唱えています。

お経が終わったら紐を切って、御札で参拝者の頭や肩をポンポンとします。師父の後ろのフードを着た女性は、色々と細かいことを手伝う人です。

最後に御札を参拝者の口の前に持ってきて「はっ」と促されるので、御札に「はっ」と息を掛けます。

ここで、謎の服穴通しの儀式です。紙に四角い穴が空いていて、そこに家族の人数分の洋服を通します。

師父との共同作業です。

私たちの順番は遅い方だったので、十分に観察する時間がありました。中には洋服をひとつにまとまるようにキュッと縛っている人がいました。共同作業が格段にしやすそうです。

なるほどと、私も4人分の洋服をキュッとまとめて順番を待ちました。

⑦服にスタンプをもらう

テーブルに置かれたお皿の上に、中央にご飯、周りに桂圓(グイユェン Guìyuán、龍眼とも言う) が置かれています。ご飯にはお線香が刺さっています。

⑥が終わった人から、このお皿を持って階段を上がりテーブルで何やら作業をしています。

何かと思ったら、、皆さん腰を屈めて桂圓の皮を剥いていました。中身はビニール袋に入れて持ち帰るようになっていました。ご飯も持ち帰ります。

さて、ようやく服にスタンプが押される段階にきました。子供とその父親に見える男性がスタンプを押す係のようです。

スタンプを押された服は、着てから普段どおりに洗濯します。スタンプはうっすらとしか付いていないので、綺麗に落ちます。

持ち帰ったご飯は翌日に家族4人で4分の一ずつ食べました。線香が刺さっていたのを知ってしまったので、あまり食べたくありませんでしたが。。。

桂圓は袋に入ったまま、3日経った今も手つかずです。

儀式の後、マルコス母が台湾人ぷり発揮

すべて終わるまでに、1時間10分ほど経っていました。おかげで気づいたら、お腹がペコペコに減っていたので、お宮の近くのお気に入りのタイ料理屋で昼食を食べることにしました。

さて、腹ごしらえが終わったところで、家に帰るのかと思いきや、マルコス母がこの近くの友人のところに寄ると言い出しました。

マルコス母が現役時代、近くで働いていたときの友人だそうです。何の連絡もなしに突然です。久しぶりだから居るかわからないと言っています。

ふむふむ、そういう感じなのね。

とりあえずマルコス母に付いて、とあるビルの6階に上がります。どうやら自宅マンションではなくオフィスビルのようです。

そして、その友人のオフィスを見つけるやいなや、大きな声で「新年快樂(明けましておめでとう)!」と突撃訪問。

相手は仕事中ですが、お構いなし。相手の方もお構いなしです。

マルコス母は私のことを紹介します。友人はマルコスが結婚したことも知らなかったのかも知れません。

2人の会話を聞いていると、全ては分かりませんが、「久しぶり!今度時間とってゆっくり話そうよ!」みたいなことを言っていました。

本当に久しぶりだったみたいです。

更に同じビルの5階に降りて、また別のオフィスに突撃です。このオフィスには小さな女の子がいて、テレビでドラえもんを観ていました。家族経営の会社のようです。

手土産もなにもなく、結構久しぶりに突然会社を訪ねてしまうこの感じ、マルコス母はやはり生粋の台湾人でした。

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