こんにちは、台湾のゆっこです。
九份の人気草餅屋「阿蘭草仔粿」のインタビュー第2弾です。
今日は、見せていただいた製造工程や思い出話を紹介します。
第1弾はこちら↓
作っている様子
開店当初は、もち米を洗うところから全て手作業だったそうですが、今では洗米も脱水も機械を導入しています。
もち米は、丸くて短い「圓糯米」を使っているそうです。細長いもち米「長糯米」に比べると、甘味が強くて粘り気があるのが特徴だとか。
また、今でも行われている手作業の工程は、それぞれのプロフェッショナルたちが、慣れた手つきでこなしていました。
インタビューが午後だったので、午前中の仕込みの作業は、店内にいくつも設置されている防犯カメラの映像をピックアップして、拡大して見せていただきました。
防犯カメラをスマホ撮影したので、画質が粗くてすみません。
昔は手洗いしていたもち米。今は、洗米も脱水も自動化されています。いたってシンプルな仕組み。(手前の男女の連携作業の素早さの方が気になる)
蒸しあがったもち米に「鼠麴草」という草を混ぜて草餅用の生地を作ります。上半身裸のお兄さんが一生懸命こねて柔らかくしています。少しだけオイルを混ぜるともちもちになるそうです。
おもちの中に入れる小豆や切り干し大根などの具は、グルグル回る機械で作っていました。また上半身裸のお兄さんが横切っていますね。。。
こちらは、私が苦手な風味の芋粿(タロイモ)を作っているところです。女性たちが流れ作業で作っています。
タロイモは、鍋に色々な調味料を入れて炒めて作ります。ここで、私が苦手な八角を含む5種類の香辛料を混ぜた粉「五香」を投入していました!
きちんとTシャツを着たお兄さんが、全力でタロイモを炒めています。
台湾に長年住めば、八角の風味を美味しいと思える日が来るのでしょうか。。。
こなれた手つきで、草餅に切り干し大根を包む従業員の方。
量りは使っていません。1つのサイズはもう身体が覚えているんですね。
こうして、出来立てのモチモチの草餅が、お客さんの口の中に入っていきます。
私はやっぱり紅豆(小豆)が一番好きです!台湾のあんこは甘さ控えめで美味しいですよ。
レジはタッチパネルになっているんですね。
価格は一律ひとつ15元(約55円)です。
店頭に並ぶ商品は次から次へと補充されるので、作り立てが食べられます。
コロナの影響で、外国人観光客がいなくても、台湾人の観光客がひっきりなしに訪れていました。うまい!やすい!は最強ですね。
思い出話を聞いてみたら・・・
「阿蘭草仔粿」のオーナーご夫妻に、何か思い出があるか聞いてみました。
お二人の次男がまだ小さいときに、具材を混ぜる機械に腕を入れてしまい、腕がねじれて大騒ぎになったことがあるそうです。
子供だったら、ここに腕を入れたくなるかもしれません。
次男は「腕を切るのはいやだ~」と泣いていたそうですが、幸い大事には至らずに済んだということでした。
そして、もう一つは奥様の話です。
昔、時短のために使っていた圧力鍋のふたを、圧力がまだ下がっていないのに開けてしまい、顔にアツアツの小豆を浴びてしまったことがあるそうです。
その時は、とんでもなく忙しくて、慌てていたそうです。今では火傷のあとは全くなくて、つるんと奇麗な肌をしていらっしゃいます。
思い出話が2つとも「痛い話」で、聞いていてこちらも腕や顔が痛くなりそうでした。
そんなエピソードもありつつ、今では九份の人気店になった「阿蘭草仔粿」、今では従業員が15名ほどになったそうです。
ご夫妻は、人出が足りないときは店頭に立ちますが、ほとんど店の地下か自宅で防犯カメラをチェックしていることが多いです。
というのも、過去に雇った人にお金を盗まれたことがあったから、用心しているのだとか。
スマホでも映像が見られるので、どこにいてもモニタリングできるので、今風に言うと、リモートワーク可能。
最近では、蔡英文総統が訪れてお店にサインを残してくれたりもしています。店頭に置いてあるので、誰でも見られます。
実は、ご主人はその昔、救急車がなかった九份に、救急車を贈呈したことがあり、表彰されています。九份という場所への恩返しがしたかったのだそうです。写真のご主人がとても若い!
というわけで、「阿蘭草仔粿」のインタビューはこのあたりで終わります。今朝も阿蘭の紅豆餅を頂きました。
翌日になると少し固くなっているので、フライパンで焼くと焦げは香ばしく、生地はモチモチになるので、また違った風味を楽しめます♪
コロナの影響で、九份も行くたびにお店が入れ替わっている印象です。早く収まれ、コロナよ。そして、また旅行に行ける日に戻って欲しいですね。
最後までお読みいただきありがとうございます。
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