【体験談】台湾に国際郵便で送ったお皿が割れていたので、損害賠償請求をした話

体験談

こんにちは、台湾のゆっこです。

日本から台湾への引っ越しをするときに、急を要しないものは送料の安い郵便局の国際郵便(船便)で送りました。その荷物の中にとてもお気に入りのお皿があったのですが、届いてみると完全に割れてしまっていました。

時間もあったし悔しいので、ダメ元で試しに損害賠償請求をしてみたら見事に成功したので、参考までに手続きの流れや、台湾らしいと感じた出来事をシェアします。

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日本から台湾へ国際郵便で荷物を発送

台湾に引っ越したらすぐに使いたいものは、マルコスが日本に来るたびに重量目いっぱいにスーツケースに詰めて運んでもらっていたので、引っ越す直前に日本から国際郵便の船便で送った荷物はダンボール6箱のみでした。

船便は時間が掛かりますが、料金が空輸便に比べて断然安いのでオススメです。

例えば、神奈川県から台湾まで10kgの荷物を運ぶ時の送料を比較すると以下のようになります。

国際郵便の料金比較

ダンボール箱は「国際小包」に分類されます。郵便局のHPで料金や日数を調べたり、大きさや重量の条件を確認できます。また、小包ラベル(送り状)の書き方も書いてありますので参考にしてください。

国際郵便を送る時の注意点などはまた別途まとめる予定です。今回は、中身が破損していた場合の損害賠償の請求に焦点を当てているので割愛します。)

横浜の実家近くの郵便局からダンボールを発送したのは10/2の午後でした。

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お皿が割れていたので損害賠償請求をしてみる

10/22 荷物が到着

自らも台湾基隆市へ引っ越したのは10/15です。そこから更に1週間経った10/22の夜に、ダンボール6箱が届きました。

届いたダンボールをよく見ると、6箱のうち半分の3箱は一度開けられている形跡がありました。国際郵便なのでランダムに中身をチェックしているのでしょうか。

元々貼ってあった茶色のガムテープは剥がされ、代わりに透明で黒い模様の入ったテープや黄色いビニールの紐で封をされ、台湾の郵便局のものと思われるラベルが貼ってありました。

一度開封されたダンボール

10/25 お皿が割れているのを発見

中身は急ぐものでもないので、翌日から少しずつダンボールを開けて整理を始めていったのですが、10/25にお気に入りのお皿が割れているのを発見しました。そのお皿が入っていたダンボールも一度開けられた形跡がありました。

割れたお皿が入っていたダンボール

九州の小鹿田焼のお気に入りのお皿がバリバリに割れていました。

お気に入りのお皿

とてもお気に入りだったので悔しくて少し調べたところ、損害賠償制度があることが分かり、とりあえず郵便局に聞いてみることにしました。

10/26 マルコスが台湾の郵便局に電話

翌日、早速マルコスが台湾の郵便局に連絡をして、損害賠償の手続きについて確認してくれました。電話口の担当者に言われたことは以下の4点です。

①ダンボールを取っておいた方がいい
②梱包された状態と割れた皿の写真が必要
③損害賠償はオンラインで申し込みができる
④日本の郵便局にも連絡を取る必要がある(台湾か日本かどちら側の責任かを確認するため)

そして、Eメールで損害賠償の申し込み用紙が届きました。

損害賠償申し込み用紙

11/5 夜中に郵便局員が自宅にやってくる

日本の郵便局に連絡をしなければならないことや、少し手続きが面倒そうなこともあり、どうしようかとふんわりと話している内に1週間以上が過ぎていました。

そして、再びやる気が盛り上がった日に、マルコスに台湾の郵便局に連絡をとってもらいました。すると今度は税関検査部に連絡をして欲しいと言われました。

そして税関検査部の担当者とコンタクトを取り、彼が自宅に実物を見に来ることになりました。

ようやく損害賠償手続きが具体的に前進し始めました。

事前に写真を送って欲しいと言われたので、一度開けられている上に、時間も経っていて実際の梱包の仕方は覚えていませんでしたが、より厳重に梱包し直し写真をEmailで送りました。

郵便局の税関検査部へ送った写真

写真を送って暫くすると、その担当者からマルコスに連絡が入り、「今日は残業が必要な日だから夜なら自宅に伺えます」と言われました。しかし、その日はマルコスと私は用事があって、帰りは夜中の11時半くらいになる予定でした。

その旨を伝えると、今度は「では、夜の11時半に駅で待ってます」と言います。

郵便局員て夜中まで仕事するの?しかも、夜中に家に来るの??日本ならありえない申し出だ。

台湾歴がまだ浅かった私は驚きました。そして、それを承諾したマルコスにも驚きました。

約束より少し遅れて自宅最寄りの駅に帰ってくると、郵便局の担当者(おじさん)が車を路肩に寄せて待っていました。乗せてもらって、自宅に向かいます。もう夜中0時近いです。

そして、ダンボール外観や梱包状態の写真を撮りながら、深夜に他人の家に来た人とは思えないくらい大声で話し出しました。家族の私たちでさえマルコス母やマルコス姉が起きないように気を使って小声なのに、
ありえないっつーの!
(花男の牧野つくし風)

なんだ、この国は!?

おじさんに小声を促すジェスチャーをしたらボリュームが収まりました。

そして、おじさんは「割れ物なのにハードケースで梱包されていないので、損害賠償が認められないだろう。そして、損害賠償金が支払われたとしても800円程度になるだろう」と言います。

というのも、国際郵便を送るときに、ラベルに中身と価格を記入する必要があるのですが、同時に送る荷物の合計が20万円を超えると関税が掛かるために、20万円以下になるように調整して書いたのです。

関税の件は知らなかったことですが、日本から荷物を送る際に郵便局の方が教えてくれました。(私の場合はダンボール6箱の合計が20万円以下になるように調整)

問題のお皿の入ったダンボールのラベルはこれです。

割れた皿が入っていたダンボールのラベル

plate12枚10,000円との設定にしてあります。

10,000円÷12=833円という単純計算で賠償額が決まると言うのです。しかし、このおじさんの勤める郵便局でこのような処理をするのは初めてとも言います。

それならば、やってみよう!物は試しです。

ということで、おじさんに申請書の記入と申し込み手続きを進めてもらうことにしました。

12/22 日本の郵便局から実家に封書が届く

真夜中の大声おじさんが来た日から、一月半くらい経ったある土曜日、今度は実家の母から郵便局から封書が届いたと連絡がありました。

日本の郵便局から届いた封書

開けて中身を確認してもらうと、割れた皿の損害賠償の件で確認したいから連絡をくれとの旨が書かれていました。

行動力のある母は、直接話したほうが早いと判断をし、郵便局に足を運んでくれることになりました。

12/25 母が日本の郵便局で交渉

封書が届いた日から翌月曜まで連休だったため、連休が明けた火曜日の昼すぎに、母から郵便局に行ってきたと連絡がありました。

日本の郵便局にも割れた皿の写真やダンボール、梱包の状態などの資料がきちんと届いていたそうです。あの”真夜中の大声おじさん”が、きちんと仕事をしてくれていました!

割れた皿は九州の小鹿田焼の一番大切にしていたものだったと、頼んでもいない誇張をして、しつこくアピールしてきたそうです。値段は相場の4000円くらいと言っておいたそうです。

そして、母が郵便局に行ったその日の15:30くらいに、郵便局から振込先等を記入する書類が実家に郵送されてきました。金額の欄は空欄だったので、母が郵便局で伝えたとおり4000円と記入しておいてもらいました。

1/17 支払い済みの通知が届く

年が明けてついに、郵便局から母の元に振り込み完了通知書が届きました。金額は希望通りの4000円です。

郵便局からの振り込み完了通知書

達成感!

振り込み先は母の口座を指定したので、このお金はそのまま母にあげました。

こうして、我々も真夜中の大声おじさんの部署も初体験だった、国際郵便の損害賠償請求プロジェクトは発見から2ヶ月と3週間で成功のうちに幕を閉じました。

せっかく損害賠償制度があるのだから、試してみて損はありません。皆さんも是非、諦めないで試してみてください。

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