【箸休め】4万2千円を拾った話

箸休め

こんにちは、台湾のゆっこです。

まだ世界が平和だった今年の正月を、私とマルコスは日本の私の実家で過ごしていました。

そんなある日、飲みっぷりがいい友人夫妻と4人で食事に行きました。2軒目は友人行きつけの居酒屋へ。

台湾ではまず見ない雰囲気の素敵なお店で、マルコスに是非体験してもらいたかったお店でした。マルコスもとても気に入った様子です。


常連のおじさま達もマルコスに良くしてくれて、すっかり意気投合していました。


終電も近づいていたのですが、お酒も回って楽し気なマルコスを見ていると、もう少しゆっくりしてもいいかなという気持ちになり、終電は見送ることにして、途中まで電車で帰りタクシーを拾うプランに切り替えました。

そして、その「途中まで電車で帰った」駅を出て、タクシー乗り場に向かう途中で、4万2千円の現金を拾ったのです。


その駅に着くまでマルコスは久しぶりの日本酒やウィスキーなど強いお酒にすっかりやられて、気持ち悪さをこらえていたようで、駅に着くやトイレにGo!

他の乗客がとっくに出払った後にゆっくりと改札を出て、高架下の道路を渡り、タクシー乗り場に向かって歩いていると、マルコスが地面を指さして「あ」だか「ん」だか言うので見ると、1万円札が数枚落ちていました

え!?と取り合えず拾います。

すると、そこから1メートルくらい先にまた、1万円札と千円札が数枚落ちていました

合計4万2千円です。

こんなに現金がパラパラと落ちているのを見たのは初めてでした。

私も多少酔っていましたが、ネコババするのも気持ち悪いと思い、目についた交番に行きました。部屋に人が居なかったので、どうしようかと少し待っていると、奥から警察官が二人出てきました。

現金が落ちていた旨を伝えている一方、マルコスがトイレに行きたいと言います。

警察官にトイレは借りられないかと聞くと、「ここは公共の場だから貸せないので、近くのコンビニに行って」と言われました。

態度も悪いし、公共の場だから貸せないという言い分もピンときません。

時間も遅かったので、ただの酔っ払いだと思ってあしらわれたのか、たまたま当たった担当者が悪かったのか…。ちなみに、台湾の夜市でトイレに行きたくなって、目についた交番に聞いたら貸してくれました。


警察官いわく、現金が落ちていた場合はまず持ち主が現れないといいます。財布を落としたのと違って、自分のものであることを証明できないし、落とした金額をぴったりと言える人はいないからということでした。

持ち主が現れた場合、何パーセントか要求する権利があり、もし3カ月経っても持ち主が現れなかった場合は、権利を主張すれば全額拾い主のものになると説明されました。

その説明で自分のものになる確率が高いと思ったのですが、3か月後は台湾にいる…
と考えを巡らせ、代理人が引き取れるか確認すると可能とのこと。

終始感じが悪い警察官に「どうしますか?権利を主張しますか?」と聞かれたので、「主張します」と即答しました。

その場で書類に記入をして、引き取り時の書類を受け取り交番を後にします。

翌朝、母に説明をし、「そのまま4万2千円手に入ったらお駄賃で半分あげる、いいお使いでしょ」と書類を冷蔵庫に貼りました。

あとは3か月後に警察署に電話をして、持ち主が現れていなければ私たちのものになります。

そして、待つこと3カ月。

「期日の初日に電話したらちょっとがめついわよね。2日後に電話するわ。」と言っていた母でしたが、気になっちゃって、と初日にさっさと電話をしたそうです。

持ち主は現れなかったそうです。

先日、受け取りに行ったと写メを送ってきました。なぜか、5千円札1枚以外は千円札ばかりでくれたそうです。

これが全部一万円札だったら、ドラマのワンシーンみたいなのに。

今回の一件、一番棚ぼただったのは母に間違いありません。

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