こんにちは、台湾のゆっこです。
私が住んでいる基隆市で日本人を見かけることはまれです。
基隆港や夜市などの観光スポットで日本語を耳にすることはありますが、特に私が住んでいるエリアで日本人に出逢うことは殆んどありません。
引っ越した当初に比べれば中国語を聞けるようにはなっていますが、基本的には「周囲の人たち何言ってるの?」という世界で生きています。
そんな環境に慣れてしまったので、先日、家を出てすぐの所で急に日本語で話しかけられてビックリしました。
ある週末、暑さが幾分ましになってきた夕方に、マルコスと一緒に太郎のお散歩に出かけたときのことです。(犬の散歩みたいな言いまわしになってしまった)
自宅をでて、いつもの角を曲がったところで、急に後ろから日本語で話しかけられました。
声の主は50~60代くらいの体形も顔もよく似たご夫妻でした。
2人とも日本語が流ちょうなのですが、日本人夫と台湾人妻というカップルでした。
どうやら我が家と同じ卵屋で卵を買っているらしく、店のおばさんに「近所にもうすぐ子供が生まれる日本人が住んでいる」と聞いていたそうです。
そして、小さい子を連れた日本語を話す私を見て、卵屋のおばさんが言っていた日本人だとピンときたそうです。
そんな話を聞いていて思い出しました。
太郎が生まれてからは私が行くことはなくなりましたが、出産前は何度か単独で卵を買いに行ったことがありました。
そして、会話の練習も兼ねて、近所に日本人は住んでいるのか卵屋のおばさんに聞いたことがありました。
おばさんはこう答えました。
「近所には日本人は2人いて、一人はわりと年がいったおじさんで、もう一人はイスラム教の女性で近くの礼拝堂に通っているはず」
私はこう思いました。
「この2人とは合わないだろうな」
卵屋のおばさんから日本人情報を聞いた数ヵ月後、近所を1人で歩いていると日本語が聞こえてきました。
このときが初めて近所で日本語を聞いたときだったと思います。
声の主を確認すると、小柄でちょっとぽっちゃりしたおじさんが1人でしゃべっていました。
え…大きな声でひとり言、怖い…
あまり見ないようにして、私は目的地へと足を速めました。
日本語ひとり言おじさんと遭遇してから2年以上が経ちました。
きっと、あのときのおじさんが今回出会った日本人夫さんです。
当時ひとり言を話しているように見えたのは、ワイヤレスで誰かと会話をしていたからかもしれません。
そんな記憶が蘇っていましたが、そこには触れずにご夫妻と少しだけ話をしました。
奥さまの実家がこの近所なので、数ヵ月ごとに日本と台湾の家を行き来しているそうです。
理想的やないか~い!
私もいつか両方の国に拠点を持ちたいものです。
おじさんは現役時代は日本各地に出張に行っていたそうで、私の実家の横浜ローカル線沿線もご存じでした。
卵屋のおばさんのお喋りで繋がった縁。
おもしろい出会いでした。
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