こんにちは、台湾のゆっこです。
先日、太郎を連れて電車に乗ったときのこと。
平日の午前中なので車内は比較的空いていましたが、ベビーカーを置いてもゆったり座れそうな座席が空いていなかったので窓際に立つことにしました。
すると、ひとりのおば様がここにベビーカーを置いて座ったらいいわよ、と自分の席を譲ってくださいました。
台湾ではこういう親切を当たり前のようにしてくれる人が多いです。
ありがたくお言葉に甘えようと、ふと譲ってくれた席を見るとズボンの上に食べこぼしまくりながら何かを食べているサンダルのオジサンが目に入りました。
この車両の座席の配置は少し特徴的で、2席は窓に沿い、2席は窓から直角に配置されていて、短いL字が並んだようになっていました。
私が譲ってもらった席に座ると、目の前に食べこぼしオジサンがいるという位置関係でした。
目の前のオジサンは黒っぽい色のズボンの上に、パンくずのようなものを散らかしまくっていて、とても気になりました。
おまけに、足元はつっかけ型のサンダルがほどんど脱げた状態で裸足が丸見え。
年のころは60代くらいでしょうか、顔も足も肌がキレイとは言えず、宿無しでもおかしくないと思うくらいでした。
正直な印象は「汚いなぁ」でした。
オジサンの方をあまり見ないようにして、太郎と話したりしていると、オジサンに電話が掛かってきたようでスマホで会話を始めました。
オジサンが話をしているので音が気になったこともあり、なんとなく目線をあげてオジサンを観察すると、あることに気づきました。
着ているシャツも、食べこぼしだらけのズボンも、服自体は小ぎれいで高級そうな素材とデザインの洋服だったのです。
さらに、腕時計に指輪にブレスレットも高級感があります。
つっかけサンダルもよく見ると、色は黒一色ですがデザイン性があり、その辺で売っている樹脂製のサンダルではなく、革製のようでした。
この食べこぼしオジサン、もしかしてお金持ちオジサン?
台湾語で話す会話の内容は全く分かりませんでしたが、もしかしたらバリバリの経営者でビジネスの話でもしていたのかもしれません。
台北などのシティお金持ちたちは、見るからにお金持ちな人も多いですが、台湾の田舎の方は一見全くお金持ちに見えないお金持ちが潜んでいることがあります。
食べこぼしオジサンの身なりに気づいた途端に、電話で話す顔つきもできるオジサンに見えてきたのですが、いやいや、あの食べこぼしはいかがなものか、と慌てて色眼鏡を外すのでした。
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