こんにちは、台湾のゆっこです。
最近、久しぶりにドラマにハマっています。
日本で少し前に流行ったそうで、いまさら感がありますが、韓国ドラマの「梨泰院class」です。イガグリ頭の若者のサクセスストーリーに、少し恋愛要素やウィットに富んだシーンなどが入っていて面白い!
1話が1時間以上と長くて、見続けるとあっという間に時間が過ぎてしまうので、自制しながら観ています。
さて、ドラマの中で、ソウルの街並みが良く出てくるのですが、お洒落な飲み屋やレストラン、バーなどが通り沿いに並び、人々がワイワイしています。
日本の繁華街と雰囲気が似ています。
そして、台湾の繁華街とは全く異なります。
台湾に住んだことがない日本人、または日本に住んだことがない台湾人に言われる事あるある、
「台湾と日本は殆んど同じでしょ?」
そして、私はこう答えます。
「文化も食べ物も人も、全然ちがいます!」
台湾に引っ越してから、私の生活は大きく変わりました。
お酒を殆んど飲まなくなったというのも、大きな変化の一つです。
台湾に引っ越す前は、名古屋駅から自宅までの間に行きつけの飲み屋があり、しょっちゅう一人で飲みに行ったり、仲間と飲みに行ったりしていました。
私は特に日本酒が好きで、冷蔵庫の野菜室には一升瓶や四合瓶が常に数本入っていて、自宅では、チビチビと飲みながら夕飯を食べるという、オッサンのような生活を送っておりました。
そんな私が、台湾に来てからは、日常的に飲む習慣がなくなりました。
台湾の家族に晩酌の習慣がない、というのも理由に挙げられますが、
そもそも飲み屋が近所に一軒もない!
私が住んでいるのは、街中ではないのですが、それなりに人は住んでいます。これだけ人が住んでいたら、日本なら飲み屋が数軒あり、路地裏にスナックなんかもあるでしょう。
しかし、ない。一軒もない!
どうしてこんなにも飲み屋が少ないのか、について分解してみました。
まず、そもそも台湾人は習慣的にお酒を飲みません。
その理由を考えます。
①経済的に余裕がない
台湾では、一般的なサラリーマンの収入が、日本の半分程度です。
収入が少ない分、物価が安いから同じと思われるかもしれませんが、ちょっといいレストランに行けば日本と同じくらいかかりますし、電化製品も日本の方が安くていいものがあるのではと思う時もあります。
そして、なにより「住」に掛かるコストが高いのです。
住まいだけは、日本と同等の物件を比べると同じかそれ以上かかります。
給料半分で、家に日本と同じだけコストがかかるとなると、収入をお酒代に回している余裕などありません。
②お酒に対するイメージが悪い
そもそも台湾人は、好んでお酒を飲む人たちを良く思っていません。
私たちの親世代の男性のお酒の飲み方が、飲んでは暴れて、喧嘩して、暴言を吐いて、その辺でおしっこしてといった風で、とても良くなかったことが影響しているようです。
私が台湾に引っ越した当初は、話のネタ半分で日本ではよく飲みに行っていたと話をしていたのですが、台湾ではよく思われないのだと気づき、そういった話をしなくなりました。
私たちの結婚式では、日本の友人の乾杯挨拶の中国語版は、
(日)ゆっことはよく飲み歩いていた→(中)ゆっことはよく食事にいっていた
と変換されています。
事前に原稿をもらい、中国語に訳してもらった時に、マルコス姉が機転を利かせてくれました。(マルコス姉は日本語ペラペラで翻訳担当)
お陰で、台湾人のゲストに、「日本人の酒乱妻」という悪印象を与えずに済みました。
結婚式でもうひとつ。
私たちが準備したお酒は、主に日本人のゲストのためだったことを思い出しました。台湾人は結婚式であっても、それほどお酒を飲みません。
③車、バイク通勤ゆえ、急な飲み会がない
台湾では、台北などの都会でもバイクや車通勤がとても多いです。
朝の通勤バイクの群れの写真を見たことがある人も多いのではと思います。
日本と同様、飲酒運転はもちろん禁止です。
仕事終わりに、同僚に「今日飲みに行く?」と声をかけて、急に飲みに行くというシーンがなかなか実現しにくい環境にあります。
マルコスの前勤め先も、今の勤め先も、飲み会といえば、事前に日程が決まっている大きなの宴会が年に1回。
それ以外は、ここ2年で片手で数えるほどしか飲み会というものがありませんでした。
飲み会は、一度車やバイクを家に置いて再度出かけるという手間がかかる、むしろちょっと面倒なイベントという位置づけです。
以上の3点が、台湾人がお酒を好んで習慣的に飲まない大きな原因であり、集客が見込めないから飲み屋が少ないのは当然の結果と言えます。
日本や韓国は、友好の証に酒を酌み交わす、というのが何となく文化にありますが、台湾は全く違うのが興味深いです。
もちろん、健康的な飲み方をする人もいるし、素敵でお洒落な飲み屋もあります。
台湾に引っ越して、かなり飲み屋に行く頻度が減った分、一軒一軒がやけに鮮明に記憶に残っています。
記憶が飛ぶほど飲んでいたあの頃と、飲みに行く場面を大切に記憶に残している今。
人は変わるものですね。
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