台湾の美容室だからこそのエピソード

台湾の文化、生活


こんにちは、台湾のゆっこです。

台湾に引っ越してから美容室難民歴が長かったのですが、ここ1年くらい気に入って何度か通っている美容室があります。

先日、その美容室でいかにも台湾という出来事がありました。



前回カットしてから3ヵ月ほど経ち、なんだか鬱陶しくなってきた髪を短くしたいと思い美容室の予約をしました。

予約をする際は、美容室のLINEにメッセージを送り、直接美容師さんとメッセージのやり取りをします。

こちらの美容室は30代前半と思われるご夫婦で経営されているので、実際にはご夫妻のどちらかが返信をしているのだと思います。

そして、予約は「明日の11:30」に決まりました。



さて翌日、予約時間の数分前にお店に着いたのですが、美容室のシャッターが閉まっています

「あれ、予約今日だったよね?」と美容室とのLINE履歴を確認するも、予約日時は間違いありません。

私を担当してくれているのは美容師夫妻の奥さんです。

彼女は時間に遅れるタイプなのは分かっているので、今日は私が最初の客で、ギリギリに来てお店を開けるところから始まるのかも…と思いました。

お店の前で待ちつつ確認の連絡をすると、予約時間を数分すぎたあたりで以下の返信がきました。

「すみません!時間を少し遅らせてもらえますか?今さっき家の者が転んでしまったので、急いで病院に連れて行きます」

そういった事情ならば仕方ないと思い、予約は翌日の11:30に変更してもらいました。

美容室の前で無防備に佇んでいたせいで、腕を何か所も刺されていて、段々と痒く赤くなっていく腕をポリポリパチパチしながら自宅まで5分ほどの道を歩いて帰りました。



気を取り直して、また翌日。

11:30を少し回るくらいにお店に着くと、今度はシャッターが開いていました!(当たり前)

ご夫妻が飼っている2匹のかわいい犬がいて、奥さんもきちんといました。(当たり前)

ちなみに、お店に飼い犬や飼い猫がいるのは台湾あるあるです。

指定された席に座ると人懐こい犬が足元に来てくれたので、ふさふさの毛を撫でて戯れていました。

すると、ここできっと日本の美容室ではありえないことが起こりました。

私の隣の鏡の前に立った奥さんが、おもむろに自分の髪にミストをかけたり、ヘアクリームをつけたりして、自身の髪の手入れを始めたのです

おーい!予約時間ですよ~!

自分の髪が整ったところで、ようやく私の番がやってきました。

昨日ご家族が転んでしまったことを聞いてみると、食い気味で「沒事沒事(大した事ないです)」との返事。

ブラックゆっこの心に少し疑いの気持ちが芽生えたのが正直なところですが、他人の家族のことなのでそれなら良かったと話を終えました。

写真を見せて髪型を決め、カットが進んでいきます。

ある程度カットが終わったところで洗髪です。



この頃には、もう1人お客さんがいて、旦那さんの方が対応していました。

すでにもう一人のお客さんは洗髪用の席に移動していて、私が後から隣の席で横になりました。

このときに初めて気づいたのですが、この美容室に2台ある洗髪席の距離がとても近いんです。

お店自体はスペースに結構な余裕があるので、洗髪用の席だけがやたらとキュッと詰まった感じに配置されています。

隣はすでに洗髪が始まっていたので、隣の水しぶきがたまにこちらに飛んできます

ええー、ナニコレ!?

例えるなら、セミダブルベッドに大人が2人真上を向いて真っすぐ横になったくらいの距離感でした。

面白すぎるな、この店。



洗髪後、さらにカットが進みます。

家では時間がなくて読めていなかった伊坂幸太郎の小説を持って行ったので、話の世界に入り込んで夢中で読んでいました。

それにしても、今日はすごい切るなぁ。

えり足もいつもり多めに刈られているような…

あとから来たお客さんも先に帰り、私のカットも終わりました。

仕上がりを見ると、めちゃくちゃ短い!

後ろを鏡で見せてくれたのですが、なんかヘルメットみたい!



何じゃこりゃ!私のイメージがうまく伝わっていなかったのかな。

今までは大体イメージ通りに切ってくれていたのですが、今回はちょっと失敗でした。

次回はきちんと経過を見つつ、イメージの写真をもっとしっかり見せて、後ろや横の長さも具体的に伝えた上で切ってもらうことにします。

髪はまたすぐに伸びるし、すでに真夏のような台湾なのでこのヘルメットヘアのアレンジを工夫してやり過ごすことにします。



今回私が体験した、このマイペースで緩くてツッコミどころがたっぷりな感じがいかにも台湾ぽいと思いました。

いや、台湾とひとくくりにしてはいけないか。

基隆の片田舎の個人経営の美容室だからこそ起きたことなのかもしれません。

きっと日本の美容室では体験できない出来事だと思ったのでネタにさせてもらいました。

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