【台湾の春節(旧正月)】過ごし方と変わった習わし

台湾の文化、生活

こんにちは、台湾のゆっこです。

皆さまご存じの通り、台湾のお正月は春節(旧正月)が本番です。新暦大晦日(1/31)に台北101タワーから打ち上げられる花火は有名ですが、祝日は1/1のみで、2日から通常営業となるので、年越し近辺のお正月感はほぼありません。

去年は台湾で迎える初めての年越しでした。年末の大掃除もなくて、新年を迎える気合いゼロのマルコス一家。台湾全体がそんな感じです。日本人の私は気になって、せめてもと窓の掃除や玄関の掃除をしたものです。

さて、今年は新暦の正月は日本で、春節は台湾でと、2度お正月を過ごす欲張りスケジュールを組んでみました。マルコスにとっては初めての日本の正月です。朝からお屠蘇とお節、お雑煮を食べてのんびり過ごしました。

日本のお節は彩りも豊かで、華やかで、お正月にしか食べないようなものもあるので、マルコスも楽しんでくれたみたいです。

話がそれましたが、今日は台湾の春節の迎え方や変わったルールみたいなものを紹介します。

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春節の連休はイブイブから始まり1週間

2020年のカレンダー

今年の春節は早めに始まりました。カレンダーの1/25「春節(チュンジェ Chūnjié)」が旧正月の初日です。

「除夕(チュゥシィ Chúxì)」は大晦日という意味です。

祝日はこの除夕の更に前日から始まり旧正月の5日目まで、1週間の連休となります。 祝日の日程が毎年変わり、日本の連休ともずれていて、日本の企業が困るアレです。

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春節イブ(除夕)、お祈りの時間目指して大掃除と飾り付け

我が家の場合は、春節の2週間前くらいの週末から少しずつ大掃除モードに入ります。とはいえ、基本的にのんびりしている台湾人、エンジンが掛かるのは連休に入る春節イブイブからです。

バスルーム(トイレとバスが一緒の間取りが多い)や部屋の普段は掃除をしない範囲まで綺麗にしたり、本棚や服を見直して断捨離をしたり、窓の掃除をしたりします。

また、春節が近づくと、市場では正月の飾り付けやお花が売り出されます。

今年は子年なので、マルコス母が玄関ドア用にネズミの絵が描いてある飾りを買ってきました。日本と違うのは、この飾りはこのまま来年まで貼りっぱなしということです。



また、玄関を入った土間の部分の飾りも去年のものから今年のものへと変えます。マルコス母が一生懸命に枝を切ってつぼに生けていました。



中でも神檯(シェンタイ Shén tái 道教の神と祖先を祀る仏壇みたいなもの)の掃除と飾り付けは、一番お正月っぽさを感じます。一家の主が掃除をする(他の者は手伝ってはいけない)という決まりがあるので、我が家の場合はマルコスが掃除をします。

「除夕」の朝に祈りを捧げるのが通例だそうですが、我が家の場合はのんびりなので、除夕当日に掃除を始め、飾り付けをします。その間、マルコス母がお供え物の料理を準備します。

そして、夕方の5時くらいにその他の掃除も一通り終わったころに、神檯に祭られている神様(土地公)とご先祖様に、これまでのご加護への感謝と新たな1年の健康や幸せを祈ります。

2020年の飾り付け(右は神様、左はご先祖様のスペース)



右側の神様のためのスペースの方が広めで、お供えの白いポットや線香を立てるつぼのようなもの、正月にだけ灯す赤いろうそくも大きめです。このろうそくは神様用は6日間くらい、ご先祖様用は3日間くらい、自然に消えるまで灯し続けます。



道教特有の長い線香が半分くらいまで燃えるのを待ってから、私たちも食事の時間になります。先に神様やご先祖様に食事を楽しんで貰うということだそうです。

2日目、近所の土地の神様にご挨拶参り



お正月の2日目は、家族で近所の土地の神様にお供え物を持ってお参りしに行きました。

「福徳宮(フゥドァゴン Fú dé gōng)」という土地の神様を祭っている場所が、日本のお寺のように各地域にあって、それぞれ近くの福徳宮にお参りしに行きます。

お賽銭箱にお金を入れて、一人6本ずつ線香に火を灯します。初めは外に向かって、空の神様に感謝と幸福を祈り3本の線香を天公爐(ティェンゴンルー Tiāngōng lú 線香を立てるもの)に立てます。

空の神様は最高位の神様なので、先にお祈りをするのだそうです。

天公爐



次に建物内の神様に同じように祈り、3本の線香を神様の前の主爐(ジュールー Zhǔ lú)に立てます。

建物内の神様



そして、線香の長さが半分くらい燃えるまで待ったら、お供え物を回収して帰ります。

親戚で集まりスクラッチくじ大会

2日目の午後は、親戚でレストランに集まり、還暦を迎えたマルコスの叔父のお祝いをしました。ドラゴンフルーツやキウイや色々なフルーツが豪快に盛り付けられた大きなケーキを注文して、レストランに持ち込みました。



台湾らしいなと思ったのは予定では12時のランチに集合のはずが、11時くらいに今回の会の取りまとめをしている親戚から、昼時は混んでいるから大人数は入れないので時間を15時にずらして欲しいと連絡がありました。

どうやら、事前に予約をしていなかったようです。このように急に予定が変わることはよくあります。おかげで予定を狂わされて怒る親戚もいたり、、、

さて、一波乱あった食事会の締めくくりは、みんなでお金を出し合ってのスクラッチ大会です。

近くの宝くじ売り場でスクラッチくじを沢山買ってきて、親戚一同レストランのテーブルで一心不乱に削りまくります。

ケーキよりスクラッチな親戚一同

最高額は30萬元。祈りを込めてゴシゴシ、ゴシゴシ。

結果、撃沈。

1000元ずつ出し合って、当たりを全員で分け合って、返ってきたのは510元でした。結果は残念でしたが、ワイワイと大人数でスクラッチをしたのは初めてで楽しめました。

スクラッチくじが盛んな台湾では、お正月に親戚や友達と一緒にスクラッチ大会をするのも珍しくはありません。

春節の変わった習わし

最後に、春節の変わった習わしを紹介します。

初日は自力で起きる

春節の朝は自分で自然に起きるべし、誰かを起こしてはいけないというのがあります。

もし誰かを起こしたり起こされたりしたら、起こされた人はこの1年間仕事や人や色々なものごとからプレッシャーを受けて、自分のペースで過ごせなくなると信じられているからです。

2日目まで、洗濯をしてはいけない

春節と翌日は洗濯をしてはいけません。

この2日間は水の神様の誕生日なので、水を洋服を洗うことに使ってはいけないと信じられています。

去年は洗濯禁止のことを知らなかったので、溜まっていた洗濯物がなかなか洗えなくて、早く洗わせてくれ~と思ったものです。

今年はばっちり事前に洗濯したので、大丈夫でした。

3日目、親戚や友人に会ってはいけない

3日目に親戚や友人に会うと、トラブルが起こるので会わない方がいいと言われています。

スクラッチくじの当たり分を貰わずに帰ってしまった近所の親戚を訪ねようとした日が、ちょうど3日目だったのですが、マルコス母がこのことに気付き日程を延ばしました。信心深いマルコス母です。

このように、日本とは色々と異なる台湾の春節、今年も平和に過ぎていきました。

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